2010年1月12日

玉子屋@カンブリア宮殿

 カンブリア宮殿は結構、私のツボにはまる特集をしてくれるのですが、見忘れ率の高い番組でもあります。(苦笑)
 今回は、お弁当屋さんの「玉子屋」の話。
 煽りとしては「従業員の殆どが元ワル」ということだったのですが、話の本筋はそこじゃないと思う。
 どうしても、元ワル、こんな極悪な人間が(といいつつ、さすがに配慮してかどんなことをやってきたのかには言及できないんだけれども)こんなサッパリした良い店員になりましたってストーリーが出来上がっていてちょっと不服。
 そういうテーマで行くんなら、2部構成で2時間やればよかったのに。
 1部は「こんなワルがこういう理由でこの会社を選んだんですよ~、そしてこんなふうに更生したんですよ」って話。
 2部が本筋の、「廃棄率0.1%の弁当屋を営むにはどうしたらいいか」ってふうに。
 結局、両方がゴチャゴチャになっていて、とても消化不良。

 確かに、食中毒事件を起こして殆どの従業員が去ったときに残ってくれたのは、元ワルの奴らばっかりで、「お客さんに土下座して回るから、もう一回頑張りましょう」と会長に言ったエピソード、そしてそう言った従業員の「あのときほど、本当に「悪かった」と思って頭を下げたことはない」というコメントにはウルリとくるものがありましたが、それはそれで1エピソードにしか過ぎないし。
 それ以上に、なぜこの店を選択したのか、どういうふうに「仕込まれ」るのかといった点には全然触れてくれない。
 企業秘密の面も多分に?あるのかもしれないけれど!

 また、話が突然、廃棄率0.1%の弁当販売に切り替わる。
 7万食に対して、廃棄が70食ということ。
 午前9時~10時の「当日受付しかしない」弁当販売という強行策(たしかに、前日受付がなければキャンセルも出ないはず)。
 早朝から始めた弁当の見込み作成に加えて、9時以降で刻々と受付状況を見ながら、工場指示を出していくスタッフ。
 その日は、およそ6万4千食の弁当が、たった1個の廃棄もなしに、端数までピタリ。
 さらに、配達車は20強の班分けをされていて、その班ごとに個数を振り分け、班内ではさらに配達車ごとに端数を振り分ける。ここで、各車1個2個の予備を積むとか考えただけで100個単位のロスが出る。当日受付をした分だけしか配達しませんよ、売りませんよという徹底した(欲を出さない)スタンスが、廃棄率=ロスカットをしている。
 そして、10時の受付終了後に出発しても間に合わないので、配達車は大体の見込み数を積み込んで受付開始後には出発、受付から入ってくるデータをもとに効率的に担当区内を回る。
 見込みを積んで回っているので、当然誤差が出てくるのを、各車が何個積んで出たか、班全体で何個積んでいるのかを確認するのが班長。最終的に、他班との調整や不足分の積み込みなどに回っている。
 言うのは簡単だけれど、これを毎日きちんとあわせるのってきついはず。
 玉子屋では、さらにそこに判断力を持たせるため、班長に多大な権限を与えているらしい。
 ざっと聞いただけだけれど「バイトの時給」なんかまで決められるのだとか。
 玉子屋自体が、大きなグループ企業みたいになっていて、班長=社長みたいな位置づけなのだそうだ。
 確かに、1日7万食、20グループで分けたとしたら1日3500食×約200日×430円=約3億円。年商3億は立派な会社です。

 そのスタッフ配置とか、そういう構成になったきっかけとか、そういうのを知りたかったんだけどな。残念。
 
 ちなみに会長が超コワモテってあおられていたのですが、この企業の可愛いとりさんマークはその会長が考案したものらしい。
 さっきホームページ見てみたら、

 みんな、『カンブリア宮殿』見てくれたかな(照)
 緊張したピヨ

とヒヨコが喋っていました。
 

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