2007年06月26日

●COI(Champions on Ice)in別府

 行って来ました別府のたび~。
 友達と二人で金曜夜・土曜昼のチケットを手分けしてとりました。

 金曜の夜公演は全体的に手際が悪かったけど、土曜日には大分解消されてました。
 会場は、思わず貰ってきた「ビーコンプラザ」のパンフレットによると、たぶん今回は4100席かな。
 ちょっと変わったつくりで、いわゆるロングサイドに当たる部分は、ふつうのすり鉢状の座席があるのですが、サイドにはなし。サイドは、2階が2列、3・4階が1列ずつの座席があるだけでした。だから、3・4回の人たちは立って身を乗り出していたような気がします。
 チラッと見たけど、十分にリンクは見えていました。
 
 金曜日の夜はSS席の前方中央より。
 スケートは四方に客席を作りますが、プログラムはやはりある程度の「正面」を決めてつくるもので、すわっていたのはやや「裏」になる席でした。
 でも、どうしてもどうしても見たかったデンコワ・スタビスキーの「Hit The Road Jack」が見られて幸せ!
 すっごい好きだったのですが、デンコワ・スタビスキーのラスト選手権となる(予定だった。たぶん。2007-08シーズン一応エントリーしているので、多分引退はしない…かなあ。しないといいなあ)東京ワールドでは、さすがにワールド王者として「アイルケ」で踊ってくださったので…。いや、こんな短くて超ノリノリな曲が王者に向かないといえばそうなんだけど…。とってもとっても見たかったので、踊ってくれなかったのはショックだった…。
 なので、私の今回のCOIの半分くらいは、生でこの演技を見ることだったのです。
 超感動してスタオべしたのですが、多分、立ってたの私だけだったなあ…がーん。
 2プログラム滑ってくれたのですが、2個めの「バランスボール(笑)」を使った演目では、見惚れるあまり立ち損ねるし。だめだなあ、私…。

 全体的に、プログラムは「裏」だったものの、こちらを正面にして滑ってくれたプログラムもあったし、なにより、正面側よりもはるかにリンクが近くてとても見やすかったです。

 印象に残っているのは、アニシナ・ペーゼラ組(アイスダンス)、アクロバットなペア演技をしてくれたミニック組。
 あとはランビエールのスピン。

 金曜日は、荒川・村主の調子があまりよくないように見えました。
 荒川さんは2プログラム滑ったのですが、1個目の「蝶々夫人」のときのスパイラルがあまりきれいに足が伸びていなかったり、バランスが悪かったり。村主さんは、私の目には、あまり音楽に乗れていないような気がしました。スパイラルで、片手で支持をして右足をY字に上げる姿勢にもっていくとき、ちょっとびっくりするくらいにゆっくりで、「よいしょっ」って感じだったのです。

 それから、南里くん。音楽が~音楽が謎でした。とりあえず、猪木に関係ある曲らしいんですけど。
 出場メンバーの錚々たる経歴、もちろんその経歴を裏付ける圧倒的なスケーティングスキル。そのなかで彼はどう滑るんだろう、と思ったのです。(世選、オリンピックでメダルを取っているようなメンツの中で、彼の経歴は四大陸2桁という、ちょっと苦しく見えてしまうものだったので)
 2部のスタートが彼。(厳密に言えばちょっと違います。その前にアクロバット+αがあったので)
 わりとゆったりした曲で、結構なめらかな動き。あ、いいかな、とおもったのですが、変なナレーションにクラリ。どうもアントニオ猪木氏の、何かの朗読みたいなのが聞こえる。
 なんだろう、笑いを、取りたかったのかな。
 ゆったりとした曲に滑りはあっていて良かったのですが、笑いを取るところも取れてはいたようでよかったのですが、うーんうーん、滑れていたと思うだけに、ちょっと苦しい。滑りで沸かせる自信がないから逃げたのかな?って、ちょっと思ってしまいました。
 金曜日の公演の中で一番の謎だったのは、2部のスタートの部分と、南里選手のところだけすさまじくフラッシュがたかれていたことです。
 西側からは、ちょうとフラッシュの主である、よく練習試合で高校生が来ているような蛍光グリーンのベストを来たカメラマンが見えました。すさまじいフラッシュ。
 南里選手は、プログラムの冒頭、ちょうどそのカメラマンに向かっていく位置(リンクの短い辺のギリギリくらいを滑って、隅っこでジャンプしようとしたんだと思う)で踏み切った途端、ずしゃっとこけました。というかこけたように見えました。踏み切った瞬間に、カメラのフラッシュが、激しく瞬いたように見えました。
 そんなにとりまくってどうするの?って言いたくなるくらいにフラッシュの雨を降らせていた人たちですから、真正面から明らかにジャンプする体制で(アクセルだったので一目瞭然)飛び込んでくる被写体を逃すわけありませんよね。
 私の目には、フラッシュで目がくらんでこけたような気がしました。カメラマンたちの対極に座っていたようなものなので、たぶんフラッシュのタイミングとかはあっているとは思うのですが、こけた理由かどうかははっきりしないんですけれども。
 会場でのカメラが禁止なのは、肖像権の問題ももちろんありますが、フラッシュが一番の理由だったと思います。会場が暗いのでどうしてもフラッシュをたきたくなる。これはほかのスポーツでも結構あるのですが、インスタントカメラレベルの感度のフィルム&フラッシュでは、フラッシュをたいたところで大差ないんですけどね…。
 でも、体重が100グラム増えても感覚が変わって飛べなくなるって言うくらい繊細な競技で、そんな刺激は論外ではないでしょうか。
 報道の方も、もう少し考えてもらいたいものだと思います。
 ちなみに同じ九州にあたる他県の新聞を、こっちにもどってきてから見たのですが、写真は荒川さんでした。あの異常なほどの南里フラッシュは一体…。
 さらに翌日の公演、南里くんはあきらかに、昨日と同じ軌道で跳ぶことを恐れてか、真ん中よりでジャンプしてました。このときはトリプルアクセルに挑戦したようで、失敗してこけてましたけど…。
 このショーに帯同することで、ものすごくプラスになるんじゃないかなあ。と思って、期待感を感じつつ彼の出番は終了でした。(でもやはり猪木は解せない…)

 それから謎の人「ランビエール」。
 同行した友人と、「何あのノリノリ」と言ってしまうくらいにノリノリナイトでした。金曜は。
 フラメンコを踊り終わった後の、にぱっと言う笑顔。私の目には「ほめてほめてほめてっ」という彼の声が聞こえるようでした。そしてフィナーレでの一人だけちょっといや明らかに違うリズムの取り方、手のふり。あきらかにノリノリ。
 なんだかとってもハイ。嬉しそうでした。
 えーと、表現するならば、みんなが両手を挙げてまったりと左右に振りながら緩やかウエーブを表現しているとするならば(うろ覚えなので違うかもしれない…)ランビエールはなぜか、ちょっと肘を曲げていて、手の先が右から左へ流れる中で、頭の上でちょっと止まるのですね。
 まわりがいーちにーい、いーちにーいだとすると、いぃーちにぃーい、いぃーちにぃーい、となんか間に一拍入っているというか。それで余計にノリノリ感が強調されて、ちょっと面白い。
 本当に楽しそうでした。
 あー、21歳だなーって感じ。友人に年を聞くと、27…くらい?と言われましたが、ちょっと納得するくらい東京ワールドのフラメンコのオールバックの彼は、そう見えたと思う。(今回のCOIの角刈りというかちょっと短すぎの頭では…。フラメンコのセクシーさが出にくくてつらいなあ)

 フィナーレのラスト、普段のEXなんかと同じように、各出演者がちょっとずつ「極め技」みたいなのをやっていくのですが、ランビエールは荒川さんとスピン。
 スピンの特性が違うので、一緒にやるとちょっと微妙。
 荒川さんはしなやかさと姿勢の美しさや変わらないスピードといったものが長所だと思うのですが、大してランビエールは圧倒的な速さと姿勢の保持、スピンの時間(長くても速度は変わらない)みたいなものがあって、ならんでやると、やや荒川さんが苦しそうでした。もともとシットスピンやアップライトスピンをあまりしてない人ですしね。レイバックは保持するのはとても苦しいと思う…。

 全体としてきっちりとした作りこみやショーへ引き込んでいくための演出などはとても凄かったです。
 よくCOIと比較?されるSOI(Stars on Ice)に比べて、演出効果が強いと感じました。
 SOIはスケーターの個々のプログラムが、連綿と続く感じ。
 COIは全体の調和をとても大切にしている。
 SOIは、チームとしてのステージ作りをとても大切にしているように感じたので、一概にどっちがとはいえないですが、両方が来てくれる日本ってしあわせですね。

 一番最初に、アフロ頭の男性(なぜか私はアリスに出てくる兎を連想してしまったのだけれど)が煙の出る、いぶした金色の香炉に長い鎖をつけて大きく振り子のように振りながらリンクのふちを歩いて一周。かすかにいい香りが漂う。
 たしかにリンクのすぐ周りにいないと気づかないかもしれないけれど、とても些細で面白い演出だと思う。
 そういった心配りのできているショーでした。

 ショーの出来は秀逸でした。(じゃあなにが、って言われると…運営、とか。私語とか子供の奇声とかね…)
 土曜日お昼公演の感想はその2、にて近いうちに…。

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