2007年02月01日

●北九州市長選挙

 なにげなく「報道ステーション」を見ていたら、北九州市長選挙が意外に大きく取り扱われていたのでびっくりしました。
 といっても、理由は例の「柳沢問題」。
 選挙の結果如何で辞任問題が浮上するそうですよ。意味わかんない。
 北九州市民にとっては天下分け目の戦いですよ。
 だって20年ぶりにまともな戦いなんだもん。
 オール与党体制で、出れば勝てるという状態。そんな世界だから、投票率だって下がりまくり。これが、実は今の末吉市長が出馬したときも、わりと「勝てる」感じだったらしいです(今ほど接戦ではないという意味で)。
 だからこんなガチンコ対決を経験している市民なんてほとんどいないわけで。
 面白いですよ。
 マスコミ調査では、9割が「行く(多分行く)」と答えているんだって。本当にそうなったら奇跡だね!

 しかし誰が当選するんだかまったくわからない。
 世の中には、「与党の推す候補でないとお金が国から降りてこない」なんて笑っちゃう発想をまだ抱えている人がいっぱいいる。そういう人たちは「有識者」ぶっちゃって、ダカラヨトウデナイトなんていうわけですよ。じゃあ与党候補なら財政は健全か?そんなわけない。
 人間のお財布、入ってたら入ってただけ使うでしょ。
 国のお金なんて基本的に使い道の決まってるお金しかもらえないわけで。
 ていうことはお金がもらえないのに使うことなんてできないですよ。
 国のお金がもらえないならその事業はできない。そういう結論になるのが普通じゃないかな。
 今の市長は、国がやろうとしていることに敏感で、だから国からお金が入っていただけ。
 たとえばいくつかの候補から、補助金の申請があったときにそこの市長は与党候補か?なんて考えている暇、ないと思うんだなあ。
 日本国家の予算規模知ってますか?クニの「課」がどれだけあるか知ってますか?どれだけの課がどういうふうにお金を分配しているのか。
 超大型事業(空港みたいな)ならまだしも、それ以外の市がやっていく事業に対して、いちいち議員たちが監視をしているなんて、考えられない。どの県(市)にどの省がいくらずつ分配しているのか、たとえば表を作って、与党印野党印をつけているとしたら。
 ばかばかしいとしか思えない。

 まあ、それはともかく、現候補3人。
 個人的には、野党候補「きたはし」さんが優勢かなーとずっと思ってました。
 国会議員で、衆議院の福岡9区は常に激戦。
 そんななかで20年やってきた人で、いわゆる駅の朝立ちをわたしは10年以上見てますから。
 たぶん、小倉の人たちには想像もつかないくらい、八幡の人たちの脳裏にはこの人の名前が刻み込まれている。
 特に直近の衆議院選挙では、物凄い接戦で鬼気迫る選挙活動していたから。
 さらに、新聞にもかかれていたけれど、奥さんがすごい方で地元の評判がすごくいいのです。自治会のイベントなんかでも、誰よりも早く来て一番遅くまで裏方に徹して、さらに名乗ることをしないのだそうです。
 なので、市長選挙に出ると聞いたときその地盤は活きるだろうなあと思っていました。案の定、草の根的にひろまって、小倉のほうでも名前が出ているらしいです。

 与党候補の柴田さんについては…むむむ。
 実直な方だろうなあと思います。そんな感じがする。なので口下手らしいです。
 だからだろうなあ。
 青年会議所の企画した候補者討論会の、TV放映を拒んだのは。
 だって勝てるわけないじゃん…。
 相手は20年も議員やってきたツワモノとしゃべることがお仕事みたいな大学教授だもん。
 公平性が保てるかわからないからとかいってごねたらしいけど、公平性が保てない放送ってどんなよ、と思いましたよ。じゃあ、編集後のフィルムをみんなで見ればいいじゃんとか。選挙のときみたいに、立会人でも出して、全員で見ればいい。
 法則を作って、演説?やってるときはアップで撮る。討論してるときはカメラを引いて、3人を映すようにする。テレビ的に画面は面白くないかもしれないけれど、そんなやりかたで、基本的にノーカットにすれば、不公平にやりようがない。
 素人にそんなふうに思われるくらいだから、新聞で自民党陣営がごねたっていうのを書き立てられたのはめちゃくちゃマイナスですよ。ホントに勿体ない。
 公開できない理由がある=中身がないとでも、勝手にマイナスに解釈されちゃう行動をどうしてとらせるのか…。口下手だろうが、相手に気圧されていようが、能力があることは示せたと思うのに。
 べらべらしゃべるのは軽薄で信用できないって発想の方々もいっぱいいるんですよー。そういう人たちに(概してそういう人たちのほうが熱心に報道なんか見てたりする)アピールするきっかけだったのに。マイナスにだけなった抗議を、選挙の直前にやったり。「選対本部」が下手なんだねえと…しみじみ。
 ちなみに、幹線道路沿いを、通勤のときひょこひょこと通るわけですが、この陣営の方々がのぼり持って立ってます。車の人たちへのアピールですね。初日、わたしが歩いているとき、その人たちと目が合いましたが完全無視でした。(向こうが)別に頭下げられたいわけじゃないけど。
 今日、これまで接戦、相手候補有利の報道がなされた後。同じように道を歩いていたら、よろしくお願いしますと頭を下げられました。
 たったこれだけのことで、この候補の選対本部がいかにぐだぐだか、判るような気がします。
 ほかの候補はまだしも、この候補だけは、敗れたときは選対本部に8割の原因があると思うなあ。

 で、最後に大学教授の三輪候補。
 うーん、これまで知っている中で、学校のセンセイでこういう実務能力に長けているという話をまともに聞いたことがない…。
 すごくいいことを言っていると思うのです。でも、ごみ収集費タダ、小学校までの医療費無料、そういうのを言い過ぎている。じゃあどうやってそれを手当てするのかが謎。
 ある本に(それは小説ですが)今の政治を批判するのは簡単。悪いものを非難すればいいだけだから。悪いといわれても、するからにはそれなりに理由がある。その理由を解き明かして最善の策をみつけることができる人だけが、非難する権利がある、といったことが書いてあったのです。
 そのことをつい思い出してしまいます。
 ごみ収集費をまたタダにする。それはいいけれど、いま収集費がタダのところがどれだけあるのか。有料化を進めたからこそのリサイクル率、分別推進な一面を忘れているし、収集費がただになれば、不法投棄…近隣からのごみの流入だって予想される。
 医療費の無料も、そういうのを考える前に小児科不足を考えないといけないし、医療費無料よりも、親が必要としているのは、働いている親が休まなくても連れて行ける夜間医療施設の拡充だろう。
 退職金を削ればできるといっていることだって、退職金って4年後でしょ?4年後これだけもらいませんから、このことにお金使ってって、それこそ狸の皮算用的。
 なーんだかなあと思ってしまうのです。

 決戦は日曜日。結果が出るのが楽しみです。

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