2006年12月31日

●メダリスト・オン・アイス

 まあ、フィギュアの大会のエキシビなので観戦に含めてみよう。
 観戦系は長くなるのですすみません(って誰に謝ってるんだか)。

 とりあえず、「晦日(30日)に開催されたイベントを大晦日(31日)に生でやっているかのような演出はいかがかと」思ったわけですが。
(村主選手にハッピバースディ~っていかにもテレビ演出…誕生日といえば荒川選手も29日生まれですし…本当の開催日の30日って、真ん中の日なんだよね。それを知ってて見ると、微妙な演出)
 大々的にチケットは売ってるわけだし、まあ、フィギュアをかじった人なら大会終了からエキシビの間が1日開くのは超絶不自然!てことは知ってるわけですから。まあこれまでもテレビ朝日が1日遅れの放送をあたかも生かのように放送するという愉快な演出をしていたので、良いんですけどね…。
 いまどき、時差があることなんて子供でも知ってるだろうに…いやいいけどさ。

 さて、メダリストオンアイス。
 メダリストといいつつ、最初から連盟推薦枠というのがあるので、参加者は決まっています。
(仮に成績が悪くても、人気選手は出すという感じかな。でないとお客さん入れにくいし)
 しかも、名古屋で大会やっておいて、エキシビは大阪。
 新幹線で1時間とはいえ、この年の瀬の混んでる時期に移動を強いるなよ~という感じ。
 NHK杯からの連戦組は疲労がピークのはずなのに、ショーは2回まわし。ファンとしては嬉しいが、ちょっとやりすぎ感もあり。
 
 全体的には、相変わらずドキュメントやりすぎ。
 散々煽って女子だけゴールデンで放送しまくってるんだから、安藤選手のFSは何回も見てるし!エキシビの欠席の理由を出すためにちょこっと放送ならありかなと思うけども。やりすぎ!舞台裏映しすぎ!
 見たい選手はいっぱいいたのになあ(神崎選手…通称カン様とか。笑)。あの不必要に3人もいる女子アナが一人になれば、コメント時間がちょこっとでも減って、ダイジェストシーンが3秒ずつでも延びたのでは…!と悔やまれてなりません。そしてたきつばの意味って。

 そして解説しゃべりすぎ。
 塩原さんの中身のないコメントはもうどうでもいいです…(いつだったか、ジャンクSPORTSで「F1のスタートでのアオリをしゃべったあとは、力尽きてどうでもよくなるという話を聞いて以来、このひとのコメントは邪魔でしかない…)。
 そして八木沼さんは…ショーなんだから黙ろう…。
 「生のオーケストラを聴きながら踊れる贅沢さ」って解説しながら、アナタがその生音を聞く邪魔をしているのよ?とイライラ。
 ショーは、難しいことを挑戦する華やかさも必要だけれど、雰囲気を壊さないためにコケない雰囲気の読み方というのもあると思う。だから、ジャンプがダブルだろうが、こけて「ああ~~~」ってなるよりはいいと思う。
 だから!だから、ジャンプの種類とかをいちいち言うのはやめて欲しい…。
 本田選手のときはそういうの言わなかったから、プロは言わないようにしてたのかな。
 どーーーーしても視聴者が求めるなら、どうせ生じゃないんだから、右下とかに出してみるのはどうだろう。といつも思うのです。あんまりめだたないようにね。
 それから…いちおう、仮にも、プロスケーターなんだからさ!!!織田選手がエキシビを一生懸命滑っている(SP用のプロをそのまま滑っているのね、急にエキシビ用に変えたりできないし)のに対して「この選手は、エキシビでも手を抜きませんね」って、他に言い様があるだろう。お客さん入れて演技するのに、手を抜くってないと思う。ちょっとカチンときた一言でした。ほかの人が手を抜くとでも?っていうかとってもとっても失礼だよねこの科白…。

 さてさて、肝心の内容。
 生オケとはしゃれたことを。去年のドン引きのドリカムよりは100倍まし(ドリカムが嫌いなわけではないです。念のため)。
 絶対、トリノ五輪のエキシビのプルシェンコ外ロシアチームのやりたい放題っぷりとか!(いや、アレは生で見たときに「うわ~やりたい放題」って呟いちゃったのです。自国開催でもないのに、バイオリニスト連れてきて氷の上に立たせて競演ってすごすぎた)
 フランス大会ことエリック・ボンパール杯でのブライアン・ジュベールのやりたい放題っぷりとか!(ピアニスト+テノール歌手?の生演奏+なぜか生ラップ。多分3人ともフランスの有名人)を見て思いついたに違いない。でも、これなら毎年でも許せるかもしれない。ジャニよりは。
 ただ、生オケにするために、演目が限られるのが難点かな。ボーカル曲を使ってる人も多いし(今回は欠場でしたが、思い入れのある曲を使っている安藤美姫とか)。

 でも、今の滑りであの曲をもう一度っていうのもあって、とても嬉しかった。
 特に、織田選手の「セビリアの理髪師」。今年、スケートの伸びとかもとてもよくなって、去年よりも演技が大きくなっている気がするので、見られてよかった。ただ、やはり演目の内容としては去年の織田にベストマッチだったので、ちょっと小さく見えた気も。
 それから、贅沢感満載だったのは、村主選手の「ボレロ」。ややテンポが緩やかだった気がするのですが、そのせいか完璧な演技!この気迫とこの演技がなぜ大会で…!と。なぜなのかしら!やはり連戦の疲れ?(長野~ロシア~名古屋で、1ヶ月に3試合はきつすぎる…)今年はいろいろ調整が難しかったみたいだけれど、やはりショーに向いているのはこの人だなあと思う。
 それから高橋選手!ええ、高橋ファンですが。
 シークレットガーデン、と紹介されていた曲が「シークレット・ガーデンというグループの演奏しているノクターンという曲」だったことを最近知りました。恐るべしフジテレビ。去年からずっと、シークレットガーデンだと思っていました。どうなのフジテレビクオリティ。
 今の濃ゆさになった高橋選手の「シークレット・ガーデン」(敢えてフジテレビクオリティ)を見たかったので良かった!あの独特の表情の出し方はすごいなあ。と思うわけです。その直後のアンコールでのロクサーヌの表情を見るとね…違いすぎる…。
 あのステップワークは、何回もリピートしてみてしまいます。去年の今頃はわからなかった「ディープエッジ」は、いっぱい観戦した結果、だいぶ理解できるようになりました。
 うまい選手は、すべる音ではなくて「氷を切る」音がするのだそうです。厚さ3ミリのエッジは逆U字型みたいになっていて、「エッジがフラット」な人は、Uの両方が氷についているので、どうしてもじゃりじゃりじゃりっと氷を削ってしまうのですね(U字っていっても溝は浅いので)。当然、スピードも鈍いし、削って進むわけだからでこぼこの影響も受けちゃうんでしょうねえ。これが「ディープエッジ」な人は、エッジをナナメに倒してU字の片方だけが氷に接面するので、圧力のかかったコンマ数ミリの刃の下の部分だけがちょこっと溶けて滑っていくので、非常に滑らか。(そして、氷クズも飛ばない)
 そういう点で、プロに転向した荒川さんの演技は凄かった。
 元々、ジャンプはちょっと怪しいところがあったのですが(回転不足をとられやすかったり)、プロだと着氷が安定してさえいればいいのです。だから思いきって飛べるらしく、ダブルアクセルの飛距離は凄かったし、よく倒れないなっていうくらいの深い角度のイーグル(両足を180度に開いて大きくカーブを描く技。ちなみにそのまま足を前後に開けばイナバウアー)がすばらしかった。イーグルは非常に好きな技なので感動。新採点ではイーグルに時間を取るのは勿体ないので削られがち。ステップとかにちょこっと入るんだけど、そういうのではなくぐるんっとやって欲しい。(カナダのバトル選手は軽やかにやってくれるので好き)
 そういう自分の長所をうまくアピールするプログラムになっていたので、良かったです。ジャンプは選手生命を縮めるので、それ以外でも見られるプログラム構成になるのならばそのほうがいいと思う。
 でも〆はやはりイナバウアーなのね…。まあ要求されてるからしょうがないかなあ。
 荒川さんのお陰で、「イナバウアーブーム」。いろんな選手がやってる気がします。背中を反らさないイナバウアーはイナバウアーじゃないらしい(笑)。足技なんだけどなあアレ。若干、反らしたほうが安定はするだろうけども。(某大会で、反らしてないイナバウアーをイナバウアーですと紹介したら反らしてないからイナバウアーじゃないって苦情が殺到したとか?微妙に都市伝説?笑)

 あとはーうーん、本田選手のアランフェス…ちょっと厳しかったなアレ。
 故障に悩まされて限界を感じた人に、現役と同じものを求めるのってきついな。(去年のジャパンオープンというイベントで、ヤグディンの仮面の男を見て、嬉しかった反面、ちょっと辛かったのに似てる)
 ジャンプはダブルでも良かったと思う…ほかにいいものもいっぱい持ってるんだから彼は…。

 えーとえーと、あとは真央ちゃん…?
 ちょっとハバネラはきついなあ。衣装もあまり似合っていると思わないし…。というのは今シーズン当初から思っていたのですが。新プロ(チャルダッシュ)の調整に手を取られすぎて、エキシビの曲は多分滑り込んでないんじゃないかなあと思ったりするわけです。

 去年、CSでノーカット放送とかやってくれたわけだけれど、今年は無理かなあ…。(溜息)

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