2006年11月22日

●まいにちのこと。

 毎日急ぎ足でおうちに帰る。
 帰る道筋は、煌々と明るいひかり。
 ひかりの向こうは、閉ざされた世界。
 きんきんとまばゆくつめたいあかりが、
うすぐらく誰もいない空間をぼんやりと照らしている。

 暗くもなく身の危険を感じることもなく、
ぶじに帰ることはできるけれど、
誰とも話すことはなく、ただ帰るだけ。

 帰って誰もいない部屋で、
ただ眠ってまたはたらきにでかける。
 いきていくためにはたらくことは必要だけれど、
はたらいているから、たのしむこともない。

 そうしていくうちに、不安は溜まっていくのだろう。

 おうちに帰ってチャイムを押す。
 家にあかりがついていて、出迎えてくれる人がいる。
 鍵は持って出かけても、チャイムを押したくなるのは、
たぶんしあわせを実感したいから。

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