2006年08月06日

●アニコン2006に行ってきました。

アニコン2006。
怪しすぎる名前です。もう少し何かなかったのか??

内容は、Webアニメに関するイベント。だからアニコン。うーん、うーん。
詳細は下記参照。
http://www.anicon.org/index.html

プログラムを見た感じでは、アニメ鑑賞半分、作成半分のイベントなのかなと思ったのですが、ひたすらアニメを見る会でした。
3時間ほぼぶっ通しで見る会。なかなか持久戦。
進行は、move on web.
のルンパロさんと村岡正和さん。
全体的に進行が押していたというか、この時間でこれだけ見せようという熱意のせいというか、ちょっと詰め込みすぎの感のあるイベントでした。いや、熱心な方はこれくらい見てるのかもしれない。

前半は、個人的に親交の厚い方が多かったのか、作者さんからのコメントがあったりもしたのですが、後半は怒涛のこれでもか攻撃。
それでもギブアップしなかったのは、レベルの高さももちろんですが、尺が短くストーリーが起伏に富んでいることや、作者さんの方向性が実に様々で、飽きることがなかったせいもあります。
個人的に惜しいと感じたのは、上映していただいた方のリストがなかったこと。
すばらしいと思っても、覚えていられません。
もちろん、メモするという手もあるのですが、基本的に作品名作者名サイト名は口頭告知。作品によってはきちんとクレジットを入れるつくりになっていて、最後にわかったりするんですけども。
もったいないなーと思いました。
(ちなみにサイト等でも確認することはできません)
 トータルな感想として、
1.Webアニメの歴史
2.Webアニメの可能性
3.Webアニメの商業性
4.Webアニメの国際的取組み
5.Webアニメの作品上映
の5点のコンテンツのうち、5が90%、3・4が5%、1・2が4%。で、最後に作り方が1%。
今のWebアニメはほとんどがFLASHで作成しているとのコト。
その前提でのお話で、うーん、そのあたりはさらっと流されてしまいました。
覚えているのは、FLASHはWebアニメ製作を意図して作られたものではなかったということ。
ソフトに対する可能性を追求することで生まれた副製品というか。
ちなみにFLASHは、その重さをのぞけば、いわゆるパクリ、転載の対策になると言われていました。うーん、5~6年前かなあ。その頃はGIF問題(GIFの技術に特許料を払えとかそういう話)とかでネット界も揺れていて、GIF問題に直結するGIFアニメ作成ソフトなんかがどんどん廃れていった時期でもあると思う。
それから数年、ブロードバンド時代になって、100KB程度で重い重い言ってたのが過去の出来事になって、FLASHをサイトに導入する企業がばんばん出てきて、それで新しい使用法が出てきたという。
いつだって、新ネタを考えるのはマニアな人たちですから。技術者最前線。

商業性については、
・実際に、商業化の動きはあること。
 例として、
蛙男商会さんの作品が、TV地上波(しかし、さすがに九州までは放映されていなかったらしい)で放映されていたこと。
地上波ですよ!
 しかもDVD発売にあたっては、街頭ビジョンでもCMまで流れるとのこと。
詳細は→コチラのブログ
すばらしい。地上波作品と考えれば当然なのかもしれないけれど、それがまた、ほぼ個人製作で作られている作品と言うところがすごいですよね。

やわらか戦線異状なし
ラレコさんの「やわらか戦車」に特化した?ブログです。
この「やわらか戦車」というキャラクター&作品が爆発的に人気が出て、そのキャラクターを商品化することになったとのこと。
食玩、ぬいぐるみ、フィギュア、着メロ……複数の会社が版権を求めて殺到したそうな。そして、分裂して争う道よりも協働して発展していく道を選んだとのことで「やわらか連合軍」なるものを結成しています。ネーミングセンスが秀逸。
それはNNNニュースにもでたとのことで、アニコンではNNNニュースの映像を見せていただきました。
あまりにもインパクトがありすぎて、帰って即行でサイトを検索し、着メロの存在を知ってダウンロードした勢いです(笑)。

また、他の作家さんですが、作成した作品を商品(DVD化)して販売したりもしているとか。
さわりだけですがそれを見せていただいたり、あとはCSのキッズステーションで放映予定の作品を、放映前にこそっと見せていただいたりしました。

また、日本ではまだまだ「アニメ」についての状況は厳しいのですが、韓国、中国ではかなり進んでいて、国家レベルでの支援も行っているというような話がありました。
国際レベルのコンテストもかなりあっていて、日本からもノミネートしている作品は多数あるのだとか。
基本的には、商業ベースでなければ、サイトで無料!で見られるのが普通ですから、そういう意味ではやはりWorldWideWebですねええええ。
海外に行っても、作品を知られていることが多数あるんだとか。すごいなあ。

最後のほうは、本格派といったら語弊があるのですが、かなりTVなどで放映してもおかしくない、ドラマ性があるというか、そういう作品をいくつか見せていただきました。
短編でインパクトを重視したり、セル画のアニメではないからこその画像の荒さといったものを前面に押し出した作品ではなく、並べてみても違和感がない。そういう意味でも商業ベースなのかもしれませんが。

その中で私の目に止まったものは、丸山薫さんと言う方の作品。
MARU PRODUCTIONというサイトにアップされていますが、「星宿海」と「吉野の姫」という作品を見せていただきました。
「星宿海」のほうは、そのときのコメントによると、最後のほうで星が輝くシーンがマシンに非常に負荷を与えるそうで(…汗)、現在サイトでは公開調整中とのことです。
もともとイラストレーションをお仕事にされている方の作品とのことで、非常に繊細な作品でした(絵柄も内容も)。あらゆるコンペで最優秀をさらったというのは、きわめて当然のことと思います。
 ちなみに、中国のTVで取り上げられたそうで、その際の映像も少し見せていただきました。
 納得……な感じです。

 最終的に、クオリティと作業時間というのは比例してしまうのでしょうが、なんというか、昔、アシスタントを一切使わないと言う条件で、週刊誌で月1連載した某漫画家さんを思い出します…。
 ひとりで全部やるからこそのそのクオリティ、でも人使って少しでも完成が早まるなら使ってくれよう!みたいな。
 そしてこんな作品たちを無料で見られるという今の幸福な状況にうっとりするのでした。

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