2006年01月07日

●古畑任三郎 3連続シリーズその2(イチロー編)

 3連続第2弾。
 たぶんこの3作の中で一番のキモ。ただし同時にイロモノでもあるので、真ん中に持ってきたっていう…うーん、順番的には妥当かな。
 犯人はイチロー。
 本人が実名での出演を希望したそうです。
 しかしながらフィクションです、と途中で注釈が入りましたが(笑)、殺人はまだしも(ありえないし)サインを代筆させている(というか勝手にお兄さんが代筆している)という設定があったので、そのあたりを配慮してってところかなあと思いました。

 さて、前回からのヒキ。
 向島さんが実はイチローのお兄さんでした。ってすごい設定です(笑)。
 それが縁で古畑警部補はイチローに会わせてもらうことになるのですが…。
 向島さんはタチの悪いライターから恐喝されていて、その代金1千万円がどうしても払えなくて弟・イチローに相談することになります。恐喝が1回で済むわけがない、と殺人を決意するイチロー。
 暴力団に関係する恐喝ネタは、スター選手であるイチローにもかかわってくる問題だから。

 イチローは、やってきた記者と部屋で話をした後、地下の駐車場で待ち合わせることにして先に相手を向かわせ、準備をします。
 そして相手の車内で、殺人を決行。
 相手の身動きを封じて、二つのカプセルのうち、一つには毒、もうひとつには蜂蜜が入っているから、どちらかとって好きなほうを飲め、と強要。アンフェアななのは嫌いなんだ、とイチローは片方のカプセルを口に含んでみせる。これで両方が毒というわけではないと知った記者は意を決してもうひとつを口に含むのですが…うーん、もしこれでイチローが死んだとしたら記者さんはどうするつもりだったのか(笑)。そこも気になりますがまあ、極限状態だからね…。
 
 さてはて、内容的には…微妙に穴がいっぱいあって…。そんなことするわけないだろう、みたいな突っ込みどころが大量にあります。
 たとえば、意図的にホテルの部屋のマッチを助手席に置いておくとか、車内でサインを求められてしてしまった野球ボールの処置を考えた挙句、地下駐車場のパイプとかの配線?が固まっているところ(普通の人には覗き込んだり、もちろんボールを投げ入れることも不可能)なところに向かって投げ込むとか。
 そして最大の謎は古畑さんがそのことに気づいたことだ(笑)。

 全体的な印象は、「緩い」。
 なんだろう、2時間は要らなかったなあ。短縮して1時間か、せめて1時間半かな。
 時間配分とかに気を使って脚本にゆとりをもたせている感じがしましたね。
 イチローの演技はずいぶん良かったと思うけど、アテ書きというのもあるんだろうな。
 ちょっと釈然としないところが多かった印象でした。

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