2006年01月13日

●金持ち父さん貧乏父さん


ロバート キヨサキ, 白根 美保子
金持ち父さん貧乏父さん


 いわずと知れたベストセラー。
 この本が出た頃には、まったく投資なんかに興味がなかったのでちらりとも見ませんでした。
 本って、ホントに「読みどき」があると思う。

 最近、ネットトレードを始めたので、それ系の本をいくつか読んだのですが、その中でオススメされていたため手に取ったようなものです。
 本の中で推薦されてなければ手にとらなかっただろうな。
 だって、「投資」といってもそれはネットではなく、どちらかというとその他の不動産や、企業家としての投資術の話がメインだから。パラ見すると、人生設計だとか、どのように学んだのかとか、そういう自叙伝的なことばが並んでいて、買おうとまでは思わなかったかもしれない。
 でも、読んでみるとコレがすごく、物事の見方を教えてくれた気がする。

 著者の周りには「金持ち父さん」と「貧乏父さん」がいた。
 それも、とても象徴的なふたりだったのである。
 金持ち父さんは、学歴こそなかったけれど「お金と人のつかいかた」を知っていて、どんどん金持ちになっていった。
 貧乏父さんは、高学歴で高収入だったにもかかわらず、いつも請求書に追い回されていた。

 人は、お金があると、あるだけ使ってしまう。
 一生懸命働いて増やした収入を、もちろん自分のために使うことが無駄なのではない。けれども、収入が増えた分だけ請求書の額も上がっていったとしたら、そうしたら手元には何が残るのだろうか?
 それを考えさせてくれる本です。
 文体は一人称で、こうであった、と過去の体験をわかりやすく語るような文体で書かれており、読みやすく親しみやすいです。ちょっと厚いですが、わりとすんなり読めますし、話のヤマがはっきりしているので、中断しても前の部分を思い返すことができます。(私は通勤のときに読んでいました。多少寝ぼけていても頭に入ってきます・笑。取り付きにくい本はそのまま眠ってしまうものですが…苦笑)

 この本の中で、著者は元手をなしに起業する方法などを紹介しています。税制や法律の違う日本で(著者はハワイで成功した方です)どれだけそれを行えるのかには当然、疑問は残りますけれども、こういう枠組みの中でこうすれば稼げる、という実体験を伝えてくれることで、多少なりとも今の生活に疑問を持つきっかけになればいいなと思います。

 ちなみに今は、続編に当たるのかな?投資入門を読んでいますが、そのなかで著者はやんわりと株投資を否定しています(苦笑)。ある意味、人智の及ばない部分がある投資ですから、あまり勧められないというわけのようです。

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