2009年1月14日

NEWS ZEROの市川海老蔵特集。に見る「絵撮り音撮り」。

 実は、襲名当時はあまり好きではなかった海老蔵さん。
 なんというか、身の丈にあっていないというか、無理やり襲名ラッシュ(あのころは立て続けに毎年誰かの襲名公演があっていたし)の波に乗った感があって、梨園でもナンバーワンといっていい名門に胡坐をかいている風を感じていたのです。
(それは、松緑さんも一緒です。まあ、博多座に襲名披露が来るのは最後から二番目(最後は巡業)なので、疲れていたのかもですが)
 最近、舞台を見る機会があって、ちょっと「おぉっ」と思う芸を見せていただいたので、それから気にするようになりました。

 あと、なんていうか鼻につくような、「上から目線喋り」を目にする機会が少なかったせいもある。
 御年30歳を超えて、落ち着きなさったんだねえ...と思っていたら、立て続けにいらっとするシーンを見てしまいました。
 なんだろう、よくよく縁がないのか私。

 1本目は「堂本剛の正直しんどい」で、剛くんへタメ口。っていうか、たぶん、「○○何だよねぇ」って言い方、口癖なんでしょうね。周りに付き人がずっといて指示慣れした感じの話し方。
 剛くんがもともと、ちょっと引いた丁寧語で話すので(滅多にテレビではタメ口、って感じの話し方はしない)余計に差が際立ったかな。

 で、今回のニュースゼロ。
 内容は良かったんですけどもねえ。
 ところどころのインタビュは、梨園の人らしく叩き込まれた敬語謙譲語をきちんと駆使した単語なのですが、カメラさんとかに向けたコメントとかがね、上から目線なんですよねえ。
(つーか忙しいのにうだうだ時間取らせてんじゃねえよ、ってタイミングだったので、話し方が荒くなるのもわかるんだけど。変に「怒ってない丁寧語」なのでカチンと来るというか)
 以前、福永祐一ジョッキーの情熱大陸でも同じ様な扱いで。
 基本、カメラに正面向いて話すときはカメラの向こうのお客さんを意識するので敬語になるんですが、カメラマンがマイクなしで話しかけたときは、雑談と撮りの区別がついていないんだと思うんですね。
 まあ、もともとユーイチジョッキーは微妙に生意気で有名だったんですけれどもね。
 カメラマンが、調教の休憩時間にスポーツ新聞を読んでいるユーイチに「騎手同士で戦法の相談したりする?」とかいうよくわからない質問を投げかけたときに「そんなんみんな勝ちたいんやし、意味ないわ、しょーもない」みたいなすごい切り捨て方をしていて、それがばっちり使われてたんですね。
 新聞から目も上げずに言ってたので、カメラ意識してないんじゃないかなあとちょっと思ったのでした。
 そうとう生意気に見えたので、うわーっと思った記憶があります(っていうか、まあ取り繕うまでもなく生意気なんだけどな!)。
 
 今回のZEROでも、カメラに向かっているインタビュートークはきちんと話しているんですが、それ以外のスタッフへのタメ口系が挿入されているのでひどくばらばらな感じもするし、なんだか妙な印象でした。
 まあ、言ってしまえば構成下手というか。ココ入れる必要があった?ってカットが多かったんですね。不必要に、海老蔵さんの傲慢ぷりが出ているというか。(仕事に真剣に向き合っている上のきつい話し方を、こういう切り方するとえらそうに見えるんやねーって感じ?)

 内容は面白かっただけに、なんだかなーと思ったのでした。

 ていうか、歌舞伎18番、シナリオ残ってないんだね...口伝ですら残ってないってのは、いったいどうなんだい団十郎家...。

 歌舞伎十八番を演じるときは、団十郎家の許可...てか、団十郎家に挨拶がいると聞いたことがあるですが...お家芸が守れていないのか、不慮の事故なのか...なんだろな。

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