2009年1月12日

カンブリア宮殿「若者よ 農家をめざせ」

 カンブリア宮殿、ひそかに村上龍氏があまり好きではないので(というか作品が苦手なので)敬遠しがちですが、割と面白い人を呼んでいる。
 今回は、トップリバーという会社の社長でした。

 http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20090112.html

 若者に農業従事者が増えている。
 規制緩和で、農業に「会社」が入ってくることができるようになった。
 まだ、「できるようになった」程度の緩和でしかないんですけれども。

 仕事がない、と言っている人たちから、農業に従事する人も増えているとのこと。
 力仕事は、とか、そういうのは向いていないから、とか言っているうちは、たぶん本当には困っていないんだろうと思ったりもする。
 終身雇用の職に今もついている私が言って良い科白なのかはわからないけれど、本当に人が余っているのならば求人情報は常にカラッポでなくてはならないのではないか。
(企業側がえり好みしているのかもですが)

 それはともかく、「儲けなければ企業ではない」んです。
 自然が好きで、とか都会に飽き飽きして、とかそんなことを言っている人には勤まる仕事でないそうで。
 自給自足で暮らしたい人には、それに向いたやり方があるんだろうと思う。
 朝5時から夜まで働いて農作物を育てて出荷する。気候条件なんかはあるだろうけれど、がんばればがんばった分だけ収穫高も上がる。
 給与は毎月一律、がんばればボーナスもある。
 わかりやすいルールです。
 給与が一律の農家、というのは普通ないものなので、そこを一律支給するためにがんばるのが社長。大手スーパーやデパートと契約して、常に一定の収入を得るようにしている。
 決められた量を一律納めるのは大変だそうです。気候によって育つのが違うのは当たり前。
 これまでは、「市場」で購入量調整していたところを、専売契約したことにより、なんとしてでも納品しなくてはならなくなったと。
「足りなければよそから買ってでも入れる」
至極当たり前のことを言った社長に、みんな「ほ~」と感心していましたが、ほんとうに当たり前のことですよね。
それを、すごいなーと思わせるのが「農業」の特異性なんだと思う。
北九州市では、「カゴメ」がトマトを、「西部ガス」がレタスを工場のようなビニルハウスで作っています。
ビニルハウスの理由は「生産調整をしやすいから」だそうです。
確かに。
でも、露地ものでしかできない野菜もあります。ていうか露地ものとでは味が全然違うものも。

儲けなければ、企業ではない。
企業としてやっていくために必要なことをとてもよく知っていて、それをきっちりマネジメントしていくこの会社は、きっとどんどん大きくなるんだろうなあと思います。
この動きが大きくなるのを期待して、全国のどうにもならないたくさんの休耕地が減ると良いなあと思います。
(ていうか、休耕地や放棄農地が多い一番の原因は政府の減反政策だよ!減反田で~す★つって置いとくと補助金出るんだし、減反田は補助金出るから何も作れないんで、荒れる一方なのです。昔私が聞いた減反田では、自分の背丈より高い草が密集していたよ...。今は違うのかなあ。違うと良いなあ。制度改正とかしてると良いなあ)

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