Odds GP!2 石渡治
競輪漫画。やっと2巻が出ました。
競輪のオフィシャルサイトにも、コミックス発売情報が掲載されています。
諸事情があって競輪選手になった主人公の話で、いまはなきヤングサンデーに連載されていたのが、休刊のあおりで放浪の旅にでてしまい、気づいたらアクションで連載されていました。
ヤングサンデーはクロサギ、とめはねっ!を含めてわりと女性でも手に取りやすい系だったのですが、アクションかあ。。。
作者のあとがきによると「続き読みたいから」と誘っていただいたそうで、漫画化冥利に尽きる感じですね。
作者の石渡さんはずっと小学館のサンデー系列で描いていたので、移籍にはちょっと驚いたのですが、まあ休刊というイレギュラーな事態だし。
...さて、肝心の本編は、ヤングサンデー時代が「競輪選手になるまで」編、アクションに移籍してからが「選手になってから」編となっていて、まさしくプロとしての最初のレースからが書かれています。
もともとスポ根系を描いている人なので、「スポ根」的要素はうまく、アツイ感じが描かれているのですが、選手になってからは「お金」と「しがらみ」のドロドロ感がでてきました。
2巻目は、いわゆる「ズルイ」選手が中心で、楽をして稼ぎたい、無理はしないでぎりぎり生き残れたらいいみたいなそんな「底辺」の選手が出てきます。本当にありそうなレベルのいやらしさで、ダーティな感じがするのです。
競輪が、ひとりだけぶっちぎって勝つ競技ではないので、その辺のしがらみとか、八百長ぎりぎりの選手間でのやり取りとか(同じラインの●●に勝たせてやりたいとか)が見えてくる話。
この漫画を読むと、競輪って面白いなーと思います。難しいから全然あたらないんだけどさ。
Odds 1 (ヤングサンデーコミックス)
ヤングサンデーは休刊になったけど、コミックスは手に入れられる様子。
結構重くて、好きな本です。
ちなみに、いわゆるローディ(自転車ロードレース)とケイリン選手が仲が良くないといわれる理由も、この漫画でよくわかります。
仲が良くないというか、スピードスケートとフィギュアスケートくらい、使う道具もリンクも競技形態も、全然違うんだな。それを「自転車」でひとくくりにしてしまうほうが無理があるというか。