●コダカラソウ
某所でみかけたコダカラソウは、すごい繁殖力でした。
鉢の下にも薄い皿みたいな鉢がひいてあって、もう本体の生えている鉢の土の上にはみっしりと芽が並んでいるので、あぶれた奴は下へ。
そこも大変な状態です。(笑)
これだけの勢いを見せると、不妊に悩む方が縁起を担いで育てたくなる気持ちもわかりますね。
うちにもあります。
一回干からびたのに復活してみるみる増えているコダカラソウ。
この植物、ちょっと面白くて困った育ちかたをするのですが、それについてはまた後日…。
●モンキーターン
モンキーターンとは、競艇選手がブイを回るときに使う旋回テクニックのひとつ。名前の通り、競艇選手の物語です。
少年サンデーコミックス。少年誌で競艇をテーマにするとはある意味チャレンジャー。(笑)
主人公は野球少年だったが、担任の先生の勧めで競艇選手になることを決意する。
本栖にある競艇選手の養成学校を受験して入学し、競艇選手になって上を目指してゆく…というのが、丁寧に描かれています。
だいたい6巻くらいまでが本栖時代のお話、15巻くらいで中堅どころにまで成長し、そこから超一流を目指す…という感じなのですが、なんでもそうなんだけど一代記というのは終わりがないんですよね。
学生時代なら卒業を区切りにしたりできるけど、競艇選手の選手生命というのはとても長いし(50代の選手もいる)、これを手に入れたら終わり、といういわゆる競馬の日本ダービー的なものもない。(SGという大レースはいくつかありますが、これが頂上、とか1回限りとかでもないので)
話によどみはないし、キャラクターもきちんと立っていて隙がないから安心して読める。
だけど、「競艇選手」としてのお話、ネタ的なものがだんだん切れてくる感じがしてラスト近くはちょっとどきどきしてました。もしかしたら違うのかもしれないけど、1話あたりも短くなっていたように思います。
でも、このお話のおかげで競艇にちょこっとだけ詳しくなりました(笑)。
前作「帯をギュッとね! 」でスポーツ漫画をきちんと書き上げた人らしく、「上を目指す人たち」が綿密に描かれています。特に、今作は登場人物の年齢に開きがあるので、その時代の人たち、というくくりでの考え方の違いなんかもでてきて、話が深いです。怪我をすること、リハビリ、勝つために努力すること、ひとつひとつがきちんと描かれているのでやっぱり何度も読み返してしまいます。
さて、ただしちょっとなーと思うのが「恋愛」。
さわやかにするために恋愛要素が必要なのかしら??
この話には最初から、「幼馴染」の女の子が登場。そして、本栖で出会う女子選手もちらほら。結局、恋愛がらみにはならなかったけれど、当初はそれっぽく表現された先輩女子選手まで。
でもメインが競艇だから、恋愛はじりじりとしか進まないし、うーん、この作者さんはそういう表現があまり得意じゃないのかな、と思う。
だから匂わせる感じで終わっても全然かまわなかったと思うのだけれど、ラスト近くでケリをつけなきゃと思ったのか、いきなり告白やらなにやら出てきて、風呂敷畳んでます、という雰囲気全開。
えーちょっと待ってよー、な展開になってしまいます。ちょっとだけ、え?波多野(主人公)ってこんなキャラだったっけ?と。学生じゃないから清い恋愛じゃなくてもいいんだけど、でもなんだかなー。
その部分だけ除けば、ホントに傑作だと思います。
ちゃんと全巻、ウチの本棚に常駐してますから。
●沈夫人の料理人
深巳 琳子沈夫人の料理人 1 (以下続刊)
料理漫画です。(笑)といっても、作るのも食べるのも主にはおいてなくて、沈夫人と料理人の李三とのやりとりが中心。
沈夫人はおいしいものを食べるのが大好き。ちょっとといわずかなり我侭ではあるが、後妻として入ったかなり年上の夫君の前ではきちんとおしとやかを演じ、駄々をこねてみせたりして思う存分幸せな暮らしを送っている。
そこで重要なのが、李三。
李三は料理の腕前は天才的なのだけれど、おそろしいほど自分に自信のない人間である。
「できそこない」と思い込んで育ってしまったようだから仕方ないのだけれど、その腕前は誰にも劣らない。
李三の料理は沈夫人のために作られている。沈夫人は「おやさしくて心の澄み切った方」で、李三の料理を認めてくれるからだ。(もちろん、やさしくて云々は李三だけが感じている)
だから、どんなに我侭を言われても、――たとえ季節外れの食材を探してこいといわれようが、肉を使わない肉料理を作れといわれようが、頑張ってしまうのだ。
李三は心底、沈夫人を慕っている。
要求が困難であればあるほどおいしい料理を作るから(たぶん、たくさん考えるからだろう)、沈夫人の我侭はエスカレートするばかりなのだけれど、本人がそれが幸せだと思っているのだから、良いのかな。
多分にMの気があると思います。李三…。
ちなみに、掲載誌がビックコミックオリジナルということで、一話が非常に短い。
筆者の線も細く、どことなく細筆で書いたような印象を与えるので、話には合っている。
問題は、タイトルページらしいきっちりした扉絵がないのところかな。
連載ものなら話の区切りがしっかりしなくてもいいのだけれど、読切連載なので、右ページで話が終わって左ページから新しい話が始まると、混乱してしまう。
大コマも少ないので、話の波がわかりにくいから、1話として読むといいのだけれど、通しでコミックスを読むと、???となってしまいがちなのだ。
話の初めにはタイトルが小さく入るのだけれど、終わりには何も書いていないから(せめて「○○/終」とかでも入れてくれるといいのに。)そのタイトル部分に目をやる前に数コマ読んで、ちょっと混乱するのでした。
や、私だけかもしれないんですけど。
●ごろりんねこ
遊びに行った観光地で出会った猫。
異様にひとなつこくて、なぜだか目の前でこういうふうにごろごろダンス(笑)をしてみせてくれました。